いっぷく&細胞リラックス専用サウンド……


FPM(ファンタスティック・プラスチック・マシーン/田中知之さん)

すっかりクラシックに落ち着いたのを。


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「First Class '77」


「Different Colors」


「ラジオ体操 第一 remix featuring HANA」(5:35 あたりから)


カワデ パーソナル・コミックス「悲しき街角」……


東京オリンピック、どうなるのでしょう。

とにかく、コロナにはまだまだ用心……。


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さて、前回ご紹介したマンガを手に、ふと、思い出しました。


いわゆる“ガロ系” であり

“ニューウェイブ、サブカル系”(としてよいでしょう)の

漫画家の単行本を定期的に刊行していたレーベルがあったのを。


それは「カワデ パーソナル・コミックス」というもの。

1980年代後半から始まったレーベル。


古書店で集めていたそのレーベルのなかから、

この一冊を今回に。


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カワデ パーソナル・コミックス

「悲しき街角」近藤ようこ

1986年 7月25日 初版発行 / 850円


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うしろの宣伝ページより、

「カワデ パーソナル・コミックス」からの刊行に

このようなラインナップ。


これはまだ初期のラインナップ。

このあと刊行数に増えていくんですが、

どれも表現に富んだ作品ばかり。

不条理、ファンタジー、偏執妄想、エキセントリック、

一筋縄ではいかない人間模様、……。


今回の一冊、

部類に「人間模様」の短編七本が収録された作品集。

最後の解説文に、あの “谷山浩子”さん。


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たとえば、主人公に女子の短編に、

彼女らが自身の置かれた状況の中で、

やがて物語が終わりを迎えるところで

「はたと」「もしや」そんなふうに気づく、

そのとき自身を俯瞰するような面差しに宿る、

“悲しさ“ “寂しさ” “冷めた呆れ” “切なさ” といった情調が、

こちらの胸のうちにじんわりと、

ほんの一粒の起こりに波紋のゆったり広がっていくような……


そんな漂いある一冊。


額に収めたいような、ゆったりした波紋。


主人公に男子の一編に、夜空であり宇宙に向かって、

世間体になんだよそれ、って抱くのに好感なんですけど。



色褪せないサブカル“古典”「エレキな春」「おらあロココだ!」……


今年のゴールデンウィークもコロナに用心ですね。

新たな変異株も猛威をふるいそうな気配がして、恐い……。

今できる限りに努めるほかないですね、そこに続行です。


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今回は懐かしいところのご紹介。

この漫画家さんの本を読みつなぐきっかけとなった二冊。


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「エレキな春」

初版 / 昭和60年7月20日 / 780円税なし

読み切りのお話が収められた短編集。


リアルタイムではなかったけれど、

初めて読んだときの衝撃はかなりのものでした。

なにこの妙な愉快漫画!って感じで引き込まれました、

お話も絵柄もエキセントリックで。


収められた作品にどれも楽しいのですが、

中でも「こちら総務部秘密庶務課」(↑)がお気に入り。

大きな商談を平和的に成立させる、

社内でもその課の存在に知られていない、

秘密庶務課そこのメンバーたちの活躍!

“茶ばしら縁起担ぎ作戦”にすてき過ぎ! 

ミッションインポッシブルふうに実写映画化希望!


この単行本には、実写化もされている名作、

通勤電車に満員の中での席取り対決を描いた「流星課長」が読めます。

すてきな作品です。YouTubeに動画がアップされています。


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「おらあロココだ!」

初版 / 昭和62年3月3日 / 780円税なし

こちらも読み切りの収められた短編集。


「御前しりとり合戦」

 殿の前で真剣勝負……


8コマ漫画「侍の夏」

優勝賞品にSUN OILって^^

久しぶりに読んで、癒しをもらいました。


現在白泉社文庫として発売されていますが、

書店で見かけることは……ないかも。

古書店やネットなどで、よければお手にどうぞ。


しりあがりさんだけじゃなくて、

つげさんやまださんみうらさん丸尾さん鴨沢さん根本さん

近藤さん吉田さん蛭子さんひさうちさん川崎さん松井さんに

それから……、

そんな皆様に「ガロ」系の創造性に深くてキッチュで

軽やかで重くてほかにも……、とっても馴染みます。


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しりあがり寿さんにこれもいいですよね、

動画「ならべうた」シリーズ。どれもいいけれど、

現在のNHK大河ドラマを踏まえて、これを。


「しりあがり寿・ならべうた “徳川15代将軍”」

この振りつけになめらかな動きがくせになりますね。

毎日をなめらかに行きましょう。


「二十億光年の孤独」「62のソネット + 36」……


忙しいときには「詩」が

いっぷくの目にちょうどよいような気もします。


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「二十億光年の孤独」(文庫・616円)

「62のソネット + 36」(文庫・770円)


上の写真、アトムが写ってますよね、

昔のテレビアニメ「鉄腕アトム」の主題歌その作詞は

谷川俊太郎さんです。

空をこ~えて~ららら星のか~なた~♪のあれです。


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初期発表の詩には、個人的な印象なのですけど、

稲垣足穂のような宮沢賢治のような香りもします、

万物の営みその永々への慈しみ、よければお手にどうぞ。


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谷川俊太郎さんの詩に知られた一篇に、

これがあるのではないでしょうか。



「朝のリレー」

地球規模に宇宙規模にも素晴らしい詩です。