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YMOトリビュートコンサート。……


MUSIC AWARDS JAPAN

A Tribute to YMO

- SYMBOL OF MUSIC AWARDS JAPAN 2025 -

2025/5/20 - 京都国際会館メインホール







その私的記録に少々。


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多幸感溢れた2時間若干越え。


“TOWA TEI”

トリビュートコンサートにMVF Orchestraそして

ゲストミュージシャン加わった演奏から始まるんじゃなくて、

最初に、この場にYMOに捧げられた、トリビュートミックス、

ユキヒロヴォイスにうるっとし、


MVF Orchestraの演奏でTechnopolisと中国女、

そうこなくちゃって2曲から始まり、


“東京スカパラダイスオーケストラ・ホーンセクション”

弾むはずむCosmic surfin'、色気たっぷり十倍増しSimoon、


“山口一郎(サカナクション)”

過激な淑女&以心電信歌うのめっちゃレアでがっつり歌いきってて

もう聞き惚れるしかないんやけど、


“岡村靖幸”

めっちゃキレキレで弾けててサイコーやったし、

君に、胸キュン。は予想ついたけどもう一曲にThe Madmenなんて

サイコー過ぎたんやけど、靖幸胸キュン最強、キュン!やったし、


“坂本美雨”

やっぱり思ってたとおり、音楽、でこの曲の生まれた背景も

あって目頭熱くされた方はメインホール内にあまただったはずって、

Perspectiveも美しくって、歌い終わってからの一言にうるっとし、


“ジンジャー・ルート”

弾けてましたタイトゥン・アップ、立ち上がれ、って弾けてた!

ここでメインホールの空気に意気がぐっと天に向いた気がして、


“小山田圭吾”

待ってた!きた!って感じで、ファイアークラッカーそれも

ジンジャー・ルートと一緒に演奏なんてめっちゃサイコーやってんけど、

千のナイフ、そのギターソロを味わえてもう至福、

CUEもあってほんとよかった、


MVF OrchestraのMad Pierrot、演奏で聴けるなんて、


“原口沙輔”

サンプラー操ってRydeenめっちゃかっこよくて、

Behind The Maskその入りにめっちゃかっこよくて、


“松武秀樹”

Behind The Mask ヴォーカル取っててもう盛り上がりで、

ステージ中央の高みに通称タンスを背にそのお姿は、

見ていて、王座に就いてる感、ドン、っておぼえで、


坂本美雨さんに流れる風のような歌唱の東風あって、からの

Epilogueが流れ、そこで今回の出演に全員が横一列に

並ばれるのですけど、そのYMOトリビュートだからこその眺めに、

壮観、そして拍手喝采、


アンコールはなかったけれど、

トリビュートということを思えば。


会場に来られてた皆さんの年齢層に幅広くて。

YMOへの敬愛に、すてきなひとときでした。


YMOトリビュートコンサート、

WOWOWで7月13日に放送。


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今年のシンボルにYMOとあった、MAJ、に、

歴史の始まりですね。


「週刊本6 本本堂未刊行図書目録 地平線の書物」……


本当に刊行されてたなら、って考えるだけで、

どきどきわくわくはらはら、ヴィヴィッドなここち。

そんなふうに刺激を与えてくれる一冊。


「週刊本6 本本堂未刊行図書目録 地平線の書物」

坂本龍一

1984年11月1日 発行 / 朝日出版社 / 500円


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1984~85年にかけて定期的に配本されてた叢書、

「週刊本」シリーズの6巻目。


その内容に、本本堂の “未刊行図書” 50冊の目録。

目録の構成に、装幀(デザイン案)とブックリスト(概要)。


本本堂は、坂本龍一さんがその当時立ち上げた出版社。

「(今年復刊された)長電話」や、カセットブックなど

発行されてました。


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装幀(デザイン案)に少し……





上から順に……


「一定時間が経つと燃え始める、読み手の

知りたいエネルギー(欲求)に対抗するような本」

……<煉獄論あるいはゴダール・スペシャル>

   浅田彰 / 装幀・井上嗣也


「その論を開こうとするには、重たげな表紙に

硬そうなボルトをはずさないといけない本」

……<中上健次論(カセットブック)>

   浅田彰 + 坂本龍一 / 装幀・赤瀬川原平


「(幻覚作用があるといわれてる)檜の一枚板による、

薄くスライスされてそれがページをなしてる本」

……<鬼奈沙・黙示録>

   半村良 / 装幀・奥村


「ひもとくとそれ自体が壊れてしまう、

その再構築・再構成が読者にゆだねられた本」

……<壊れる本>

   構成・坂本龍一 / 装幀・日比野克彦



ピックアップした以外の装幀にもいえる、

常からの逃避感。


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人って、情報を理解する状態へもってくまでに、

“言語的なるもので構造化する(形にする)” って

面倒を踏まなきゃ、そうして出来上がったメディアを

介さなきゃ「なるほど~」「ふ~ん」「おもしろ~い」

って感触、つまり理解にまでたどり着けない。


現実問題、そんな感触を得るための媒介、メディアが

この世に多すぎる。

本にしてもレコードにしても、人はいまだに目や耳から

膨大な迂回路を経て情報とコミュニケートしてる。


そこで、こんな考えが浮かんでくる……それは、

目や耳で触れるメディアが形づくられる以前の思考、

ってものに(たとえば、文章として原稿用紙に

吐き出される前の言葉だったり譜面に起こされる前の

メロディーだったり、そんなクリエイターの頭の中で

それら発想のゆらいでる状態、に)、

ものすごくヴィヴィッドで、流動性に高くて、

常に変容するなにかが潜んでて、そこに受け手が

“シナプス的連結”できたなら非常に面白いはず、って。


この週刊本に、

50冊の装幀やブックリストを自由に眺めるだけで、

まるでそれら情報を好きな場所からランダムに

アクセスしてるような恰好で、それって

脳神経に直結してるようなイメージに近い……

そんなパフォーマンスを見せる、っていうのが、

本本堂による未刊行図書目録。


   ~~~


「紙」に「文字や絵や写真等」が印刷されて「本」という

“構造化されたメディア” になってそれが物流に乗って

全国の書店へ運ばれそこで販売される部数に一冊手に取り

ページをめくり……することで、

ようやく著者の思うところにたどり着ける

(わたしの場合古本屋さんで「教授の本!」って見つけて

購うまでの年月も迂回路に含まれるものと……そうして

発行から40周年を迎えた今年にたどり着けた、っていえる)、

そんな本書に収録されてる対談『坂本龍一 × 浅田彰』から

帯文にコンセプト(未刊行図書目録の趣旨)のあたりを

わたしなりに崩してつづってみました。


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本本堂未刊行図書目録。

そのポストモダン期の1980年代に創られた、

非合理主義につら抜かれたそんな一冊のご紹介でした。


肩凝りましたか? 両腕をぐるんぐるんしましょう!


まさしく、その通りです。……


芸術は長く、人生は短し


   〇   〇   〇


今年に入って新潮の連載記事の終了を惜しんだところに……。


71歳は、

まだまだアクティブになれる年齢だと思います。

心身の状態によるとはいえ……


   〇   〇   〇


本当にさまざまなところで教授の音楽を耳にしてきました。

こんなところでも聴けるなんて、といったなかにこの一曲。



テレビ放送のオープニングでこれが流れるのに、

素敵な一日が始まる、新しい一日に期待が高まる、

といったふうで、聞いていて気持ちいい。


   〇   〇   〇


コマーシャルによくご本人が起用されていた印象も。

なんといっても教授ですから、それはもう映えます。

そんなCMのなかの一本に。



クリーンエネルギーについて、そのことを

大切に説いておられましたね。


   〇   〇   〇


あまたの曲に、インストだけでなくご本人が歌唱されているものも。

あの教授ヴォイスによる歌唱その一曲に。

歌詞が胸にきます……。



   〇   〇   〇


音楽だけにとどまらず文化面に広く多大な影響を及ぼし

その底上げをされた方だったとの印象も。


   〇   〇   〇


高橋幸宏さんのときもそんな思いでしたが、本当に、

教授の創造した作品がいつまでも親しまれる世界であってほしい。


連載「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」読み終えました……


文芸誌「新潮」の、


「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」 坂本龍一


この2023年2月号をもって最終回なんて……。



第1回から最終回にかけて、

ここ近年のことを振り返ってみる、そんな内容でしたけど、

もちろんといえましょう、それより過去に話の及ぶことも。

音楽・芸術活動のことをおもに、

世情に政治経済、9.11、原発、震災、コロナ禍、

それからご自身の病状にともなう心身について、さらに、

両親のこと、ひとりの父親として家族のこと、など、

公にできる範囲でしょうけれど、語られていました。


   〇   〇   〇


連載に最終回最後の段に、

「今後も命が続く限り音に触れ、

 新たな音楽を作り続けていくことでしょう」

とありましたので、その新たな音楽に

世界中のファンが触れられることは大いに喜びです。


今年2023年の誕生日1/17に発売されました、

日記のように(一日1曲)創作されたという12曲入りの

新しいアルバム。その次に新しい音楽を待ちたいと思います。


   〇   〇   〇


今回の連載は間違いなく単行本化されると思いますが、

もしかすると、そこにさらなる日々の近景が追加される形で

一冊になるのかもしれません。


文芸誌のバックナンバーを入手するのは大変だと思いますので、

単行本が出た際は、お読みになってみてください。