「茄子(新装版・上下巻)」……


あけましておめでとうございます


   *   *   *


「茄子」新装版

上巻:2009年 1月23日 第1刷発行 / 講談社 / 667円(税別)

下巻:2009年 2月23日 第1刷発行 / 講談社 / 667円(税別)


どのお話にも “(ナス科ナス属の)茄子” が登場する、

そんな漫画の短編集


登場するキャラクターはお話ごとに異なってなくて、

キャラクターによってたびたび描かれる、そんな連作テイスト構成

日常風景的なのから、時代劇、SFもの、など、舞台設定に縦横


どのお話も、

説明の適当にそぎ落とされた、

状況に淡々と、刻々と進んでいくストーリータッチに、

小気味いいです


   *   *   *


茄子出てるとこに幾つか……


ほか、茄子の登場の仕方に、

長距離トラックの荷、江戸時代のご禁制ものとして、

それから、インドの地で木に育ってるとか、

お弁当用に作られたサラダや

中華料理屋さんのマーボ茄子とか、……


   *   *   *


上巻に収められてる「アンダルシアの夏(前後編)」と

下巻の一編「スーツケースの渡り鳥」は

アニメーション作品になってて、ご存じの方も


どちらも主人公に同じ1人のロードレーサーを軸としたお話

アニメ版2作品も、原作に沿ってそこに

オリジナル要素プラスの脚本に、人生の節、の切り取られた、

競技としてのそれだけじゃない“レース”に惹きつけられます


アニメ版の監督さんが

 “耳をすませば” や “ハウル” や “風立ちぬ” などの作画監督で

2作品ともジブリトーンにあるけど、制作はマッドハウス


そんなアニメ版の原作短編含めて「茄子」に宮﨑駿さんも絶賛


2003年に劇場公開された「茄子 アンダルシアの夏」

その予告編(YOUTUBEにあったのを)


「茄子 スーツケースの渡り鳥」は、OVA作品

どちらも良作でおすすめです / 「渡り鳥」に、観るといつもそう、

ペペとチョッチがカリオストロの城のルパンと次元に重なります。。。


「ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX」……


2025年に巳の年、最初にご紹介した書籍に

楳図かずお先生の「へび女」でした


あのへび女の狂気で迫ってくる速度みたいに

あっという間ってわけではなかったけど、

それ相応に、の1年でした


   *   *   *


「ZOKU-SHINGO  COMPLETE  BOX」

  ・小さなロボット  シンゴ美術館
  ・わたしは真悟 扉絵全集

 BOX入り2冊セット


2025年 10月28日 初版第1刷発行 / 小学館 / 9900円(税込)


謳われてるとおり、最期の新作


   *   *   *


・小さなロボット  シンゴ美術館

 2022年に開催された「楳図かずお大美術展」で
 公開された新作、その着彩画と素描を収録


・わたしは真悟 扉絵全集

 連載時の扉絵を収録、未発表の原稿も


   *   *   *



だれかれいっさいをとりこにしてやまない、
BOXの裏側



小さなロボット  シンゴ美術館








わたしは真悟 扉絵全集







鑑賞できることに、無上の喜び

崇高


   /   /   /


2026年は午(うま)の年、そして、丙午


馬の歩くリズムに、なみあし、はやあし、かけあし、しゅうほ、

それぞれを状況に合わせてうまく応変に。。。


「宝島 1984年 11月号」……


雪が降りそうな、はたまた積もり始めた寒い冬の夜に、

そして、対の季節に

暑く盛る昼間の燦々も沈んで涼に透んだ夏の夜にも、

いつでも聴けるように



M2 BILL(アルバム「音楽図鑑 -2015 Edition-」/ 1984年盤アウトテイク)

透明度の高い冬の空気にすっと浸透するピアノ、教授のそれと、

冬至を迎えて近しくなる音楽とくれば山下達郎さん、そのコーラス


   *   *   *


名盤、坂本龍一さんの「音楽図鑑」

“完璧盤” そして “2015 Edition” からときを遡ること、

最初のそれは1984年10月24日発売でした。


その発売日はあとで知ったことなんですけど、

そんなあと追い情報をもとに古書店さんで買った、

アルバムの発売されるちょうどそのころの雑誌にこちら。


「宝島 1984年 11月号」

昭和59年 11月1日 発行 / JICC出版局 / 250円


アルバム発売に合わせたロング・インタビュー記事に、

聞き手は中沢新一さんで、ポストモダンのその先への思索……


   *   *   *


当時のカルチャー全般にその潮流が、

記事にグラビアやインタビュー、エッセイやレビューなど、

また、そこからだけじゃなくて誌面の隅々にある広告からも

ぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっと感じられて、

ときが経てばヤケに劣化の濃くなる紙媒体なのもあって、

そこに込められてる熱量のいまだ衰えのなさに魅入ります。


   *   *   *


この11月号に「京都が新しい!」って特集あって、

そのときの、要チェック!なスポット・お店や人物などを

紹介してて、昔の京都へトリップって感じで愉しい。


お店の住所も載ってて、

今では全然別個のお店になってたり

住宅になってたり……


要チェック!な人物のお一人に、

まだお若かったころのひさうちみちお先生!


   *   *   *


ビジュアルに前面のぶんだけそこから雑誌の色味がうかがえる、

そんな誌面広告にちょっと



表紙めくってその裏に「音楽図鑑」on sale広告




ペンギン・カフェ オーケストラ、隣頁はいしかわじゅんさんのマンガ


イヌ INU!町田町蔵あらため町田康さん! 隣頁に山崎春美さん連載の散文




ルースターズ、隣頁はスージー甘金さんのマンガ


スターリン! そして戸川純さまの書籍広告




   *   *   *


「宝島(1984年もの)」を取り上げたので、

こちらにスルーってわけにはいかないですよね、

同じ80年代に発行されてた雑誌にみなさんご存じ

「ビックリハウス」

のちの機会にご紹介したいと思います。。。


「つくもごみ」……


「つくもごみ」

2025年 8月5日 初版発行 / 白泉社 / 1430円(税込み)


この作者におなじみの味わいがすてきな漫画の短編集。

デビューから10年の節目に、これまでと変わらない、

路上都市観察&考現学&サブカルテイスト。


   *   *   *


読後感に、

収められた短編の中から……


日本歩道橋株式会社(その詳細設定みたいなのなくて、

たぶん、歩道橋の導入検討先への営業&実際の設置、

アフターケア、など、と事業内容を想像してみたり)

そこに属してる主人公と一匹にいつものコンビが、

横断歩道のせいで利用されなくなった

一本の歩道橋を目にして、自社の未来を憂い

今一度歩道橋の魅力を再発信しようと試みる、


っていうのがあって、


その利用されなくなった歩道橋に対し、

上り下りのストレス緩和にベンチを備えた休憩スペースを増設、

そこでいっぷくする主人公が、回り道(歩道橋を利用)

したくなる動線をつくるのはどうかって発想し、


休憩スペースにキヨスク、自販機、公衆トイレを備えた

カフェ化へ拡大、

すると、立地に最高で土地代もゼロ、

テナント収入で工費もペイ、近隣住民の反応も上々、

その物珍しさも手伝って歩道橋上の複合商業施設として

話題にもなり、大型スーパーや図書館からの参入希望もあり、


って感じで展開していくお話なんですけど。


そのままいけば近い将来合理的な判断のもと

撤去となるはずだった一本の歩道橋が、そんなふうに

アレンジされて息を吹き返すの、魅力的です。


お話のモチーフとして登場する、歩道橋。

良いですよね、車道以外に鉄道線路をまたぐのなんかも。

階段を上(下)っていくのとか、なだらかな坂っぽいのとか、

螺旋を描いて上(下)っていくのとか、

それらの混合みたいなのとか、ほかにも。


目的の方向に道すがらあったなら、

そばに横断歩道見かけても利用する方です。

ちょっと高みに見晴らしを楽しみたくて。


なにかと直線的な(遠回り、回り道しない)動線に

なってしまいがちな世界だけど、

そう考えると、歩道橋って、

心持ちに余裕を計るバロメーター的存在とも。


利用すると、程度にどうあれ、気持ち上がります。


   *   *   *


収録された短編個々に関連するモチーフなどでにぎやかなカバー


   *   *   *


日本歩道橋株式会社のお話にもう一編あって、


歩道橋の上り下りの動線が横断歩道と比べてマイナス要素

(移動に面倒)であると眺めた主人公が、

「つまりマイナス(上り)× マイナス(下り)で

プラスになる筈!」ってそんな計算式を立てて、

マイナスが大きければそのぶんプラスも大きくなるって考えから、

歩道橋をめっちゃ高くして(10階建てのビルくらい)、そこに

「見えてくるものがある筈なのだ」と、

長い長い階段に息を切らしててっぺんまで上ってみたら……


っていうのが。


歩道橋を高くしたことですごくよくなった眺望、

その代わり、段数にものすごく増えた階段。

一段いちだん丁寧に描かれてる縦長のコマに感嘆。


そんな歩道橋が現実にあったなら上ってみたい。

展望タワーとか観覧車のてっぺんとかビルの屋上とか

ほかにも見晴らしいい場所ってあるけど、

“高い歩道橋” ってところが大事、

ならではの味わい。


前にご紹介の「趣都」そこで扱われてるテーマの一つに

“階段” そのお話と根底で通じてるっておぼえに、

階段にも色々あって構わない! 階段に自由を!

そんなシュプレヒコールの聞こえてきそうな、愉しさ。


   *   *   *


ほかの短編も、

めっちゃ高い歩道橋が普通に存在してるそんな

いつもの世界観に、そこで暮らしてる主人公の日常風景や

妙ちくりんな事象のあれこれに、愉しい。


「BOREDOMS(ボアダムス)」の演奏に……


いつでも視聴できるように

ライブ映像に少し


   *   *   *


1993
(これ、エンディングクレジットに“関西テレビ”ってあるから、
 テレビで放映されたもの?なんやろか……)


2005


2012


   *   *   *


前回のブログ更新に補足みたいなの兼ねて、その感に


「BOREDOMS(ボアダムス)」

1986年にデビュー、初期はその前にEYEがやってたバンドに

「🔗 HANATARASH (ハナタラシ)」の

ハードコアパンクその血脈見られるノイズに叫びに、

そこから年月の経過に、オルタナティブに強度の増してって、

なかんずく、貼りつけた動画(ゼロ年代 ~ の)をたとえに、

ライブのそれでは民族的信仰的とも映えて見え、

音響装置に楽器を手足にあらゆる生命の内なるを轟かせてるような、

聴いてると深い入神状態の引き起こされるような、

精神性を広遠にさせるそんなサウンド