これを見たら九州地方へ旅したくなります……


でも、そんな予断の許されない世情がまだまだ続いてますから、

個人的に「旅と鉄道」と同じくらい人々の心の支えになるはずの、

このシリーズの最新号を紹介します。


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「ワンダーJAPON」4号

定価:1540円(発売日:2022年1月25日)


前の号がやや硬派なイメージにあったんですけど、

最新号では軟派なワンダーサブカル寄りに詰まっててタノシイ。


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変てこで、それでいて魅力的で、

やはり人間ってなにかを創造するために生まれてくる存在なんだと、

そう思わせる個性的で強烈な香りがページから漂ってきます。


既刊の号と同様、異空間旅行が楽しめます。


どんなアイドルグループが新生するのか、見世物的に期待……

 

新年が明けまして、もう一月が終わろうという。

時の移ろいに早いですね。


今回はこの作品をご紹介。


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文芸誌に月刊「新潮」(1200円税込み)

2021年12月号から連載が始まりました、

「TRY48」中森明夫。


今後の展開にどうなるのか定かではありませんけど、

一まず「アングラサブカル好きにはもってこい」っていえる作品。


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物語(現在連載三回目までのところ)は……


これまでアイドルオーディションに書類選考で落とされ続けてきた主人公・

高校生の深井百合子が、寺山修司プロデュースによるアイドルグループ

TRY48(TeRaYama 48)募集に対し、

高校の社会学研究部あらためサブカル部所属の寒川光子から

寺山修司その人についてその周辺情報もひっくるめて

あれこれレクチャーを受けて事前予習に鍛えていく、


といった感じ。








寺山修司が生きていたなら、という「 if(もしも) 」がベースにあって

話が進んでいきます。ファンタジーですね。


寺山修司といえば、

歌人、劇作家・演出家、作家、脚本家、映画監督、など、として、

(詳しいところはWikipediaでどうぞ)

1950年代から1983年に亡くなるまで活躍されてました。


現在では、

それは知ってる人だけになるのでしょうけど、

アングラサブカル界に崇められる存在の一人といえましょうか。


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秋元康(AKB48、坂道シリーズのプロデューサー)の活躍への対抗で、

自身のプロデュースでアイドルグループを作る!っていう設定からして、

サブカルに重鎮といえる中森明夫さんらしい創作。


(コアな)サブカル好きには慣れたところでしょう、

その界隈で知られた文化人やアーティスト、それから、

演劇、映画、漫画、美術作品のことなどが文章中にちりばめられていて、

また、これも特徴としてよいでしょう、

連載各話ごとに図版の用いられてるのがいい感じ。














作中に、漫画「デスノート」の「L」のお葬式が、

あの現実に行われた「あしたのジョー」の力石徹のお葬式のように、

執り行われるシーンは、ほんと純に創作って感じでページをめくりました。


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寺山修司になりきってセリフの書かれているところなど、

現在の高度化されたモノマネ芸人を思わせるような。

(作中にもありますけど)タモリが寺山修司のモノマネにうまいという、

それとはまた画した中森モノマネそのおもしろさがあります。


とにかく、

どんなアイドルグループが誕生するのか、これからに楽しみです。


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まだ連載中の「TRY48」、

単行本になってから読むのもいいかもしれません。


現在から遡ること昭和(にメイン)のサブカルに興味関心のある方は、

またそうじゃない方もそのあたりの勉強になりますので、

一読いかがでしょう。


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オミクロン株、全国の感染者数がものすごく増えていってます。

一層の脅威とならないよう祈るばかりです……。


ひとそれぞれ思い出にあるはずの「毎日が夏休み」気分……

 

雪が降り積もるのも当たり前になってきた年の瀬に、

もう来年の夏が、青空に燦々が待ち遠しい。


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今年8月の記事に夏空の写真を見、ふと、

そこの文中にこのマンガのタイトルがあるのに気づいて。

今回ご紹介してみたいものに、はやく夏がやってきてくれることを思い

(冬があるから夏に大事と思えるのにもちろんで)、これです。


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「毎日が夏休み」大島弓子

1990年3月17日初版発行 / 400円(税込み)


この一冊には表題作と、

原作者・大島弓子さんとその飼い猫「サバ」との暮らしぶりに

エッセイ風が二編収められてます。


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「毎日が夏休み」


わけあって登校拒否の林海寺スギナ(13歳)と、

こちらもわけあって会社を辞めてしまった義父の成雪(なりゆき)。

そのふたりが、義父の立ち上げた会社になんでも屋をやってく中で、

スギナがその十代の多感でもって気づき、そして発見していく、

それこそが「毎日が夏休み」のようだったと、やがて大人になりそう述懐する、

そんな若やかな青春のときを描いたもの。
















スギナと義父それぞれが登校拒否・出勤拒否であることが母親にばれて、

そこからなんでも屋を開業し、最初は慣れない仕事に

それでもこなすうちに段々レベルが上がっていき、

仕事の依頼人に義父の元妻との出会いがあったり、

かつての会社の同僚から送別会という名のもとで

幾分たちの悪いジョークをやられたり、そこに我慢ならなかった

スギナの行動に義父が怒りを発し、でもそのことを反省する義父から

「必要」とされるスギナにとって人間関係にうざい学校との決別があったり、

ほかにも、まぁ、スギナの感性が心地よく詰まってるのは確かで、

案外重いな、って思える内容も軽やかに読ませてくれる、

ただただお話というものを、漫画という表現を純に楽しませてくれます。


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エッセイ風に二編は、

愛猫「サバ」との関係を描いたもの。


サバは、思い出したんですけど、

映画「グーグーだって猫である」にも出てますよね。


エッセイ風に一編は、サバのストレスからのよもやま話。

もう一編に、サバを宿にするノミを取るシーンに端を発するよもやま話、

って感じ。けど、そこは大島ワールド、変幻です。


サバ、カラス、象のハナコさん、ノミ、それぞれに擬人化。作品ワールドです。

大島弓子さんも商社マンの夫に悩みを抱える代官山に住む奥様に変身します。













(↑)ノミのミシェールとポーレット、ノミなのにかわいらしい


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「毎日が夏休み」は実写映画(1994年製作)にもなっていて、

それが大よそ原作のとおりで、よくできてました。

アレンジに別もののごとくひどくない、それは、

原作がみごとだからだといえます。


映画とセットで楽しむのもいいと思います、

この一冊いかがでしょう。


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オミクロン株によるコロナ感染が徐々に増えてきてますね、

気を抜かずに用心です。


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当ブログにお越し頂いているみなさま、

本年のお付き合いにありがとうございました。

よろしければ来年もひいきにして頂けたなら幸いです。


人は誰しもトラウマを抱えている……


ここしばらく年末の繁忙にやられてます。


そんな忙しい具合に共鳴、影響されてるんかも、

癒し系でなくしんどい系の本をつい読んでしまうっていうか。


そんなところの一冊に……。


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「トラウマ類語辞典」フィルムアート社

2018年8月25日初版第一刷 / 2200円+税


トラウマ” の説明にここで詳しくはしませんが、

そこに触れたなら決して明るくない思いの呼び起こされる、

心のよどみ、とでも申しましょうか。


そんな “トラウマ” について、

現に思いつく種類のまとめ上げられた一冊。


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個々のトラウマについて、具体的な説明、

それを抱える人の性格・精神面のありよう、さらに

日常の行動、悪化させる要因、克服につながる場面、など、

わかりやすく教示されています。















“クリエイティブな作業に、

キャラクターの造形に便利”と謳われる本書なのですが、

深く読み込むと自身の境遇と重ね合わせてしまい

病みに陥る恐れも……。


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もしページをめくる機会を持たれる場合は、

あくまでも辞典として触れてもらえれば……。


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コロナウイルスの新しい変異株「オミクロン株」が

この国で見つかったというニュースが……。

この先に心持ち萎えてしまいますけど、これまでと同様、

常日頃に用心を忘れず努めてまいりましょう。


やっと届きました、遠地での企画展の図録……


予約してから手元に届くまでが長かった……

書店もアメリカへ取り寄せでしたから。


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「HAYAO MIYAZAKI」

2021年9月7日発売 /(発売日の為替レートで)5800円くらい


今現在アメリカのロサンゼルスに新設された米アカデミー映画博物館で

こけらおとしとして開催されてるオープニング企画展「宮崎駿展」、

その図録です。


ARTの巨匠の展覧会図録に共通した厚みのある、

いいつくりです。


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表紙にトトロで、裏は千とカオナシです。

裏には宮崎駿展の簡単な紹介文があります、

ジブリから初お目見えの資料色々で匠の技をご覧あれ的な。
























「アルプスの少女ハイジ」や「ルパン三世 カリオストロの城」からの

レイアウト、また「風の谷のナウシカ」から「風立ちぬ」に至るまでの

イメージボードや絵コンテ、舞台設定、背景美術など、

企画展用に展示されている内容が一冊に。


感想に、

これまでに日本で催されたジブリ関連の展覧会の方が、

やっぱり自国なのもあって、展示内容に濃い印象かな、と。

米アカデミー映画博物館での企画展の中身は、

宮崎駿の仕事をまんべんなく(広く浅く)俯瞰している感じかな、と。


でも、

紹介される資料の数にボリュームがあって、そこから

宮崎駿へのリスペクトのほどがうかがえます。 

結構な重量で、製本にしっかりしているだけじゃない、

宮崎駿含めスタジオジブリのクリエイティブその積み重ねが

重厚にうかがえます。


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この先にどうなんでしょう、

図録に日本語訳のものが出版されるのでしょうか。

その際は日本でも同じ内容の企画展が行われるのかも、

なんて思いつつ、ご紹介の英語版、お手元にいかがでしょう。


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10月も半ばを過ぎて、寒さがぐぐっと接近です。

コロナ、引き続き注意を怠らず第6の波に備えてまいりましょう。